2006年10月20日

現代アートにおいて最も影響力のある100人

ArtReview magazineでは毎年恒例の"list of the 100 most powerful people in the contemporary art scene"が発表されました。相変わらず、ロンドンとニューヨークという現代アートの2大聖地に在住するアーティストや関係者がそのリストのほとんどを占めていますが、今回の最も影響力のある人物として1位を獲得したのは、フランス人のFrancois Pinault氏です。同誌では初めてのアメリカ人とイギリス人以外からの選出となりました。Francois Pinault氏は有名ブランドのGucciと世界的オークションハウスChristiesのオーナーで、昨年ヴェネチアのPalazzo Grassi美術館を買い取り、2,000以上もの自身の現代アートコレクションを展示しています。

今回のリストで注目すべき人物として、Frieze Magazineの発行人であると同時にFrieze Art Fair のディレクターでもあるMatthew SlotoverとAmanda Sharpの名が8位にランクされていることです。今年で4年目になるこのFrieze Art Fairは、今日では世界で最も重要なアートフェアの一つとして注目されています。"いかにロンドン自体が、このFriezeを中心に回っているかを考えれば、その影響力の大きさが理解できるはず。ファッションブランドも、Friezeの周りからそのトレンドを発生させているし、世界中のコレクターもロンドンにやってくる。まさに、すべてがこのFriezeの喧騒の中で起こっている。"と、ArtReviewの編集者John Weichは述べています。

また、もう1点注目すべきは100位にランクされているGoogleの存在です。Mr.John Weichによると、"私たちが話した何人ものキュレーターが、Flickr は有望な展示場としての機能を発揮するであろう。今から何年か後にはFlickrが何百万人という閲覧者にとってのキュレーターとなっているだろうと述べています。と同時に、改めて私たちがどれだけアートに関連する情報をGoogleに頼っているかを再確認せざる得ないと話しています。アーティスト、キュレーター、ディラーでさえも他の人同様に、Googleでどれだけのヒットがあったかを無視することはできないのですから。"と述べています。


このリストの98位に辛うじて村上隆さんがランクインしています。
「アートに影響力のある人」の1位はアーティストではなく、コレクター・バイヤー。アートで自己を表現し、その表現力で周りに影響を与えるアーティストを支える人間が、「誰を支持するか」という事実が最も影響力を持つということですよね。発信者ではなく、「誰が受け入れたのか」が重要なんでしょうか?

では、アーティストはこのリストに名を連ねているコレクターやキュレーターたちの目に止まるにはどうしたら良いのでしょう?Friezeのようなアートフェアに展示されるには、通常で考えたらまず日本の有名な「力」のあるギャラリーに認められ、そこで個展を開く。その後、活動を続けたとしてもFriezeのようなアートフェアに出品できるのは、そのギャラリー内でも一部でしょう。そんなの待っていたら、命がいくつあっても足りません。

機会は待っているばかりでは一向に訪れません。ネットという無料の媒体にたくさん露出し、じゃんじゃん一瞬でも人の目に触れる機会をたくさん持ってください。(もちろんネット上ばかりではありませんが)アーティストと名乗るのは自由ですから、ネット上にもたくさんの"アーティスト"の皆さんが作品を発表しています。その中で「自分の作品なんか・・」とあきらめないでください。あなたが、ダイヤの原石かも知れないということは、発信者のあなたではなく、受け止める「受信者」なのかも知れないのですから。しかも、日本人ではない可能性が高い!

これからもどんどん海外のコンペ情報や、作品を掲載できるサイトなど、皆さんの作品の「露出」に役立つような情報を掲載していきますので、是非利用してください。


From Pinault to Google ... the art world's hot 100

1: François Pinault, owner of Gucci and Christies, also owns around 2,000 pieces of contemporary art which he displays in his private gallery in a Venetian palace

2: Larry Gagosian, dealer, five galleries around the world

3: Sir Nicholas Serota, director, Tate Modern

4: Glenn D Lowry, director, Museum of Modern Art, New York

5: Samuel Keller, director of the Art Basel art fair

6: Eli Broad, Los Angeles-based collector and philanthropist

7: Charles Saatchi, collector and gallery owner

8: Matthew Slotover & Amanda Sharp, co-publishers of Frieze magazine and co-directors of Frieze art fair

9: Bruce Nauman, American artist

10: Jeff Koons, American artist

11: Damien Hirst, British artist

12: Brett Gorvy & Amy Cappellazzo, international co-heads of post-war and contemporary art at Christie's, New York

13: Robert Storr, American curator

14: Iwan Wirth, Swiss dealer, part of Zwirner & Wirth

15: Marian Goodman, New York-based gallerist

16: David Zwirner, New York gallerist

17: Gerhard Richter, German artist

18: Marc Glimcher, New York gallerist

19: Jay Jopling, owner, White Cube gallery, London

20: Mike Kelley, American artist

21: Paul Schimmel, chief curator, Museum of Contemporary Art, LA

22: Andreas Gursky, German photographer

23: Cheyenne Westphal & Tobias Meyer, auctioneers, Sotheby's

24: Barbara Gladstone, New York, gallerist

25: Thelma Golden, executive director, Studio Museum, New York

26: Victoria Miro, gallery owner, London

27: Dakis Joannou, Greek collector

28: Richard Prince, American collector

29: Don & Mera Rubell, American collectors

30: Donna de Salvo, Shamim Momin & Chrissie Iles, curators, Whitney Museum of American Art, New York

31: Daniel Birnbaum Writer, director, Portikus gallery, Frankfurt

32: Steven A Cohen, American hedge fund tycoon and collector

33: Michael Govan, director, LA County Museum of Art

34: Simon de Pury, owner, Phillips de Pury auction house

35: Sadie Coles, London-based dealer

36: Robert Gober, American sculptor

37: Eugenio Lopez, Mexican/US-based collector

38: Bruno Brunnet, Nicole Hackert & Philipp Haverkampf, directors, Contemporary Fine Art gallery, Berlin

39: Francesca von Habsburg, Austrian collector and philanthropist

40: Jeffrey Deitch, New York gallerist

41: Nicholas Logsdail Founder, Lisson Gallery, London

42: Thomas Hirschhorn, Swiss artist

43: Iwona Blazwick, director, Whitechapel art gallery, London

44: The Wrong Gallery, New York, conceptual gallery

45: Jeff Wall, Canadian photographer

46: Hans Ulrich Obrist, co-director, Serpentine gallery, London

47: Ingvild Goetz, German collector

48: Pierre Huyghe, French artist

49: UBS Swiss, investment bank and major art sponsor

50: Deutsche Bank, German bank and major art sponsor

51: Tracey Emin, British artist

52: Gilbert & George, British artists

53: Dominique Levy & Robert Mnuchin, New York gallerists

54: Harry Blain & Graham Southern, London-based gallerists

55: Roberta Smith, senior art critic, New York Times

56: Herzog & de Meuron, Swiss architects behind Tate Modern

57: Jerry Saltz, art critic for the Village Voice

58: Frank Gehry, American architect of the Bilbao Guggenheim

59: Javier Peres, Cuban-born dealer

60: Christine Macel, contemporary art curator at the Centre Pompidou, Paris

61: Eileen Norton, Los Angeles collector

62: Rosa & Carlos de la Cruz, Miami collectors

63: Ralph Rugoff, director, the Hayward Gallery, London

64: Max Hetzler, Berlin-based gallerist

65: Miuccia Prada, fashion designer and collector

66: Neo Rauch, German artist

67: Gerd Harry Lybke, German dealer

68: Carsten Höller Sweden-based Belgian-born artist, newly installed in Tate Modern's Turbine Hall

69: Maureen Paley, London gallerist

70: Zach Feuer, New York gallerist

71: Ai Weiwei, Chinese artist

72: Antoine de Galbert, French collector

73: Richard Serra, American sculptor

74: Paul McCarthy, American artist

75: Okwui Enwezor, New York-based curator

76: William Acquavella, New York gallerist

77: Matthew Marks, New York gallerist

78: Michael Ringier, Swiss media magnate

79: James Lingwood & Michael Morris, co-directors, Artangel, London

80: Thomas Krens & Lisa Dennison, director and deputy director, Guggenheim, New York

81: Matthew Higgs, chief curator, White Columns, New York

82: Lorenz Helbling, Swiss-born gallerist

83: David Adjaye, London-based architect

84: Anita & Poju Zabludowicz, London-based private collectors

85: Hou Hanru, Chinese-born curator, based in US

86: Gavin Brown, British-born New York gallerist

87: Lynne Cooke, curator at the Dia Art Foundation, New York

88: Anselm Kiefer, German artist

89: Jean-Marc Bustamante, French artist

90: Matthew Barney, American artist

91: Rem Koolhaas, Dutch architect and author

92: Ann Philbin Director, the Hammer Museum, New York

94: Anish Kapoor, Bombay-born London-based sculptor

95: agnès b. French clothing designer and gallerist

96: Luc Tuymans, Belgian artist

97: João Oliveira Rendiero, art collector and chairman, Lisbon's Banco Privado Portugues

98: Takashi Murakami, Japanese artist

99: Cai Guo-Qiang, Chinese artist

100: Google, ubiquitous internet search engine

〜Guardian Unlimited Arts October 14, 2006より〜



Frieze Art Fairの関連記事

fogless
2003年の記事ですが、その活気ある雰囲気は十分に伝わってきます
kaikaikiki

@Gallery TagBoat
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2006年09月13日

法改正によるアメリカの美術館の憂鬱

今アメリカでは、国内の有名な美術館のディレクター達が、8月に承認された連邦税改正に反対するためのロビー活動に動き回っている。今回の法改正が施行されれば、新しくアートを購入するにあたって大きな損害を与えると訴えている。ブッシュ大統領が8月17日に署名した年金保護条例の改正案では、Fractional giving(分留贈与)と呼ばれる、コレクターが美術館に寄贈する際に最も普及している方法に大きな影響を与えることとなる。現行の法のもとでは、このFractional givingという方法を利用すれば、「寄贈」という形をとりながらも、実際は寄贈者の所有物という扱いが可能である。しかし、実際寄贈者のなかには巨額の納税控除を受けなたにも関わらず、実際には作品を美術館に寄贈ぜずに、自宅で楽しんでいたというケースもあった。しかし、今回の法改正でもうそのようなこともできなくなる。

Fractional givingでは、寄贈者がアートそのものの価値の何パーセントかを美術館やチャリティーに寄付できる仕組みになっている。例えば、アートそのものの価値の20%を美術館に寄付すれば、寄贈者はそれと同じ額の税金の控除を受けることができる。それと同時に、美術館はそのアートの20%または、362日の20%である73日分の所有権を有することとなる。しかし現実には、美術館は展覧会などで必要な時以外はその権利をほとんど放棄した状態で、実際は寄贈者自身が保有している場合が多い。また、Fractional givingの方法をとることで寄贈者は引き続き長期に渡り税金の控除を受けることができる。しかし美術館にとってもそのメリットは大きい。美術館は、Fractional givingが終了した時点で、そのアート作品が最終的には100%美術館の所有となる。

現在のアメリカの美術館ではその作品の80%が寄付によって補われている。しかし、その中でFractional givingで寄贈されるのはほんの10%である。しかし、その10%のFractional givingの中でとても高価で歴史的にも価値のある作品が寄贈されている。実際、Museum of Modern Artにあるセザンヌの"Boy with a Red Vest"、Houston Museum of Artにあるマグリットの"Kiss"、Metropolitan Museum のAnnenberg Collectionに至っては印象派、後期印象派の53の作品がFractional givingという形をとって寄贈されている。

MoMAのディレクターであるGlenn Lowryは、今回の法改正がこのまま施行されてしまえば、今後の美術館への寄付が激減し危機的状況の陥るとみている。「私たちのように私的慈善に頼っている体制の中では、市場で売買するよりも寄付という方法が最も有利なメカニズムだと人々に促すことがとても重要なのです。」と述べている。「寄付することによる利点が減ってこれば、その分寄付する人も減ってくる。もしくは、寄付出来なくなる可能性もある。」「いくら資産家と言えども、何億ドルとする絵画を寄付するとなれば、その金額は彼等の資産の大きな部分を占めることとなる。」

上院財政委員会の首席弁護士であるDean Zerbeは、以前のシステムは不正行為がはびこっていたと述べる。「大資産家は、寄付により巨額な控除を受けた上に、そのアートを自宅に保持していました。そして公共の目にさらされるのは何十年も後のこと、もしくは、全く目にさらされる可能性がない場合もあるのです。」彼は、今回の法改正は極めて常識的範囲ないの変更であると述べています。

しかしMS.Lowryを始めとする美術館関係者は、そのような不正は行われてはなく、また、そのような不正が行われているというのは単なる妄想であり、ただ、2-3件のそのような例で全てを不正と決め付けるような行為はとても理解できないと述べています。

The Association of American Art Museumのディレクター達は、現在上院財政委員会に法改正を訴えるロビー活動を行っており、最終的に妥協案が見つかればと願っています。しかし、議員や会計担当者は全てが理路整然と物事が進むことを好み、もし、控除を受を受けたいのならば、公共が速やかにその利益を受けるべきだと考える。その部分で、議員と美術館関係者の間には大きなギャップが存在するようです。

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2006年07月08日

アーティストであり、アート評論家であるということ 〜その2〜

私の絵に関して言えば、それらの絵は正確には私のものではありません。私の妻でモザイクアーティストであるEmma Biggsとの50%づつのコラボレーションです。絵は私が描きますが、レイアウトや色の構成などは私の妻の担当です。常に50%の対等な関係で、その担当が代わることはありません。私の妻が絵を描くことはありませんし、私は彼女の配色に関して決して口出すことはありません。私はよく、絵のある部分に関してなぜ、そのように描かれているのかきちんと理解せずに描くことがあります。そして、そのなぜの答えが描き終わったはるか後に「Logic」として結びつくのです。

絵は「idea」ではなく真の「visual」なものであるので、「Logic」は語弊を招く言葉かもしれません。しかしその一方ではvisual intelligenceという言葉もあります。私たちは焦点をあてたり、内から光あてたりなど、どのように絵をよく見せるかを考えます。私たちの狙いは、緻密に構成された中世のフレスコ画のように絵を描くことです。そして、その絵の中から見つけ出した本当の絵の価値を文章で具現化するこで視的価値の重要さと結びつけるのです。

私は絵を描くということに関して、あまり自分の考えからかけ離れないようにしています。以前、修士課程を学ぶために大学へ戻った時、教授から違うアイディアを重ねていくのではなく、アイディアを考え抜くようにというアドバイスを受けました。しかし、その結果そのアイディアはだんだんと溶け出していきました。それはもしかしたら、私の評論家としてのものの見方のせいで、様々な可能性を取り入れすぎた結果だからかもしれません。それからは自分の絵に関してどのように評価するかの判断は他人に委ねることにしたのです。

批評家にどのように判断されるのか、怖くないのか?もちろん!私は、自分自身に対する素晴らしい批評を何度も何度も心の中で繰り返しています。「アート界の異端児!力強く、世界中が納得する作品。Emma Biggsの繊細な色使いと Coliingの
目を見張る大胆な発想。その2つか溶け合ってアート界に旋風をおこす!!素晴らしい!」

現実は痛みを伴うものかも知れません。でも、その分まだ夢を見つづけることができるのです。私の絵の部分から批評部分が削ぎ落とされて始めて本当のアーティストになったような気がします。


6/14 Times On Lineより
Matthew Collings 著
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2006年06月20日

アーティストであり、アート評論家であるということ 〜その1〜

長い間、わたしはアーティストとアート評論家としての二重生活を送ってきました。約30年間アート評論家として執筆活動を行い、その一方でアーティストとしてスタジオで作品を制作し続け、個展も行っています。先週もBond Streetのギャラリーで抽象画の個展がオープンしたばかり。ギャラリーの窓には私の名前が張られており、ほとんどの作品は既に売却されました。どうしてこのようなことが可能なのか?片方の技術がもう片方を刺激するのか?それとも・・

事実、私は少々特異なアート評論家です。最近、月1回コラムを書いているアート雑誌 "Modern Painters"の中で、「2100万の人々は間違っている。」というタイトルのコラムを書きました。この記事の内容はTate Modernでの成功を手伝った最初の5年間について書いてものです。私は、1970年代に絵画を学ぶ為に美術学校に通っい、だんだんと現代アートの世界に引き込まれていき、絵を描いて生きていこうと心に決めていました。しかし、一方では批評もしたかったのです。しかし、私は自分自身が退屈な世界に身をを置いている現実に気が付いたのです。それは、さほど魅力的ではないオブジェをさも興味のあるように眺める世界、また、閉鎖的なアート評で正当化するだけの世界。私の文章は、常々「酷い」「滑稽だ」「極論」などとの酷評を受けてきた。

作品の描写はほどほどに、そして、明確なコメントと共に、ジョークで人々の気持ちを傷つける。これが私のスタイルですが、ただ感情の放出をしている訳ではありません。最終的な目的はあくまでも、アートの裏側を伝えること。ただ表面上の描写だけではなく、アート自体が何を訴えかけているのか、また、アートの繊細な表現を伝えることです。アートに関して知識のない人々や興味のない人々に、できるだけ分かりやすくアートの良さを伝えたい、これが私の願いです。多くの人々にとってアーティストというのは、シリ・ハストベットの小説に出てくるような世界に住んでいると思っているようです。美しいモデルを見て、インスピレーションを受ける。そして、何故かその美しいモデルを一夜を共にする・・そして、その後発表される作品では、その人生における複雑な心情を表している。。それに対する私の見解は、「そんなことがあるかもしれない。ただし、私は全く経験したことがない」でした。

6/14 Times On Lineより
Matthew Collings

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2006年06月19日

カナダのアートコレクターKenneth Thomson

最近カナダでは、Kennet Thomsonの死によるカナダのアートシーンへの影響の大きさが懸念されている。Kenneth Roy Thomsonはカナダ一の資産家であり、とても活動的なアートコレクターだった。元Thomson Corpの会長であるThomson氏は、6月12日に彼のオフィスにて心臓発作で死亡した。彼はカナダのArt Gallery of Ontarioの重要な後援者であり、また、北米最大のアートコレクターでもあった。彼のコレクションには、「Group of Seven」の作家からカナダのアーティスト、重要なヨーロッオパの作品も含まれている。最近注目された購入として、2002年にSotheby'sのオークションで$77mで落札された、Peter Paul Rubensの「The Massacre of the Innocents」がある。

このThomsonの死によって、今後のアート市場の展望はどうなるのか?「私は、今回の死により、アート市場のハイエンドには確実に多大な影響が出ると信じている。また、それと同時にローエンドにも影響がでる。例えは、彼の死以前は$1.5m〜$2mまで上がると予測された作品は、今後$500,000〜$600,000までの値になるだろう。そうなれば、$50,000〜$100,000の作品はどうなるのか?」とWestbridge氏は述べる。また、「今後、彼の変わりになるような人物が現れないとなれば、値段は後退するだろう。」ともの述べている。
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2006年06月02日

Saatchi Galleryがネットで新たな人材発掘サイトを開設 A

■アーティストの反応
イギリスで活躍している若いアーティストSacha Jafriは、このようにインターネットを利用することで、若いアーティストに及ぼす影響は決して少なくないと述べている。「私の作品は現在比較的高い値段で売買されています。そして、幸運にも個展や展覧会で世界中を回ることができます。しかし、私が駆け出しのアーティストだった数年前、このような手段で作品を見せる場所があったならば、もっと早くこの成功に繋がったでしょう。」Jafriは、Your Galleryや自身のホームページを作品を関係者に披露する為の場所と考えていると語った。

何の制限もなしに作品を追加することが出来るこのYour Galleryのサイトにおいては、取扱う作品の質や対象の幅が学生から、1作品が何百万もするかなりの著名なアーティストまでと、かなりの広範囲に及ぶ。Saatchiのギャラリーの常連で、話題のアーティスト Stella Vine(彼女に関する記事) は、インターネットによって、彼女の作品の未来の購入者やファンとの関係を近づけることができたという。「若いアーティストは自分の作品を見て欲しいと思っている。アートの世界ではいつも間の前でその世界への扉が閉ざされる。Saatchiがその閉ざされた世界に対して新しい空気を吹きこみ始めた。」「私にとっては、90歳のおばあちゃんから可能性を秘めた若い学生たちと共に肩を並べられるのは、光栄なことだと思っている。」と語った。


■ディーラーの反応
Jacobson氏は、多くの砂の中から金を探し出すのは大変なことだが、必ず金の芽は存在すると考えている。「私の作品を見る目は、かなり高度なもの。もし音楽業界に身を置いていたら、ビートルズやカート・コバーンのような才能を見過ごすようなことは稀だと思う。」と述べる。この考えはSaachiにも共通するもので、Saachi氏の貴重なインタビューの中で、このサイトの試みは将来のアーティストを探し出すために、アート界に小さな新しい風穴を通すようなものだと述べている。

Your Gallery では訪問者が作品について意見を述べ、新しい作品制作へと結びつける為に、オンラインのアートマガジンの配信とBLOGの機能を新たに加えた。アーティストはBLOG内で今後の展覧会の情報などを記載している。

Saachi氏が昨年、土地所有者との法廷闘争によりのSouth Bankにあったギャラリーを閉鎖してから、このオンラインギャラリーのプロジェクトは新しく開いたSloane Squareのギャラリー開館への重要な役割を占めていた。このYour GalleryのプロジェクトはPCを所有するだれもが、出版者や情報発信者となれる最新のWEB2.0テクノロジーの1つとして考えることができる。しかし、一方でYoutube.comやGoogle videoを通して、誰もがホームビデオを共有できるように、Your Galleryにとっても最終的な目的をどこの設定し、達成するかの為のフィルターとして存在することかを考えることが重要な課題となってくる。



個人的にYourtube.comはかなりの頻度で利用しています。録画しわすれた番組などがある時、リアルタイムで番組がUPされるのでとても便利です。また、タモリ倶楽部の「空耳アワー」がほぼ全部視聴することができます。個人がYoutubeにUPすることで、何かの利益を得るわけではないにも関わらず,これだけの動画をUPする手間をかけても多数の人が参加している事実を考えると,YourGalleryは明らかに情報を掲載するアーティストにとってのメリットは存在します。今後どのような展開を見せるのか楽しみです。

昨日YAHOOニュースにYoutubeに関する記事が掲載されていました。

次回は、実際Your Galleryに登録してみたいと思います。

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2006年06月01日

Saatchi Galleryがネットで新たな人材発掘サイトを開設 @

Arctic Monkeysはラジオやレコード会社の後押しなしに、インターネット発信のMySpaceからの口コミだけ大人気となった。(MySpaceとは、簡単にいうと、インディ・シーンで活動するバンドがデモ音源を公開→ライヴ情報を公開→Blogにてバンドの近況を綴り、インターネット上でそのバンドの音楽から活動までを知る事ができるというもの。)

そして今回、イギリスのSaatchi GalleryのパトロンであるCharles SaatchiがMySpaceと同じ手法で、アーティストが一連の作品や活動を報告できるサイトを立ち上げた。他のディーラーやコレクターから、「思わぬ幸運」と評されるそのサイト"Your Gallery"(http://www.saatchi-gallery.co.uk/yourgallery/)では、世界中のアーティストの作品と共に、経歴や連絡先などを掲載できる。

Your Galleryで掲載されている作品には販売手数料が全く掛からないということで、あるディーラーは本物の作品を見ずに、既に£100,000以上も費やしたという。このサイトは約1ヶ月前から開設され、現在1,750人のアーティストが登録しており、毎日140万件以上ものアクセスがある。

現代アートの世界的先駆者であるBernard Jacobsonによると、彼もこのサイトを通じて既に何点かの作品を購入したという。「素晴らしいサイト」と、Jacobsonは言う。いつもはある程度名の知れた作家の作品ばかりに目が行ってしまい、なかなか新進気鋭の若いアーティストの作品を見る機会が少ないなか、Your Galleryでは、何時でも彼らの作品を見ることができる。「私自身が歩き回って新人を探すことはもうしない。優秀なスタッフが探してきてくれる。しかし、必ず私の目に適うものでなければならない。このサイトではその2つが同時に叶う」とJacobsonは述べている。



Your Galleryのサイトをチェックしてみました。
基本的にだれでも登録できるシステムのようで、ビデオ作品も投稿できるようです。掲載されている作品もピンキリ。しかし、アクセスが140万とはすごいですね。
ただ、このYour Galleryのサイトに関して英国内ではかなり批判的な意見もあるようで、誰でも参加できるという点を問題視しているようです。現在の参加アーティストの数は1800弱。日本人らしきアーティストもちらほら見かけましたが,そのほとんどが海外在住の日本人アーティストのようです。

登録料無料。販売手数料なし。という、ギャラリーにとっては自殺行為のようなサイトにも思います。根本的な狙いが何処なのか、いままだ私自身理解できませんが、興味深い内容のサイトなので、今後も追っかけてみます。

このYour Galleryに関しては,続きがあるので次回もまた掲載します。
今後の動向がとても気になるサイトですね。

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2006年05月29日

Art Law

もし、あなたがアートコレクター、ディーラー、アーティスト、鑑定人、競売人、学者、批評家、または、弁護士であるならば、"ART LAW"は今後持つべき本の一冊になることは間違いない。あなたが、もし上記のどれにも属してはいなくても、アートの世界に興味があるならば、"ART LAW"はあなたの所蔵書に加えるべき1冊である。しかしこの本は、総ページ数が2291ページにもなり、また、決して読みやすい内容のものでもないので、覚悟して読む事が必要だ。

目次には、「アーティストとディーラーの関係」「個別販売商法」「オークション」「盗難」「偽造」「限定商品の取扱」「プリントと彫刻のマルティプル」「法的責務」などはほんの一部で、その他にも「税と相続計画」「情報開示の義務」「真偽の測定」「ローン担保としての美術品」「印刷物の不正使用」「エリザベス・テイラーのゴッホ」なども含まれている。

その中には、「不当契約」を取り扱うセクションがある。しかし、実際どのように「不当契約」を定義するのか?同書では、「裁判所が契約内容の状態、目的、その後の影響などを背景をよく考慮した上で判断する」とし、著者はデガの論争などの興味深いケースを多く例に挙げながら紹介している。

"ART LAW"は1989年に初版が発売され、その後1998年に再出版された。今回が3版となる。著者の1人であるRalph E. LernerはSidley Austin法律事務所のパートナー、もう1人の著者であるLernerの妻であるJudith BreslerはCowan, DeBaets, Abrahams&Sheppard法律事務所の顧問弁護士として活躍している。

この本の副題として、「投資家」という言葉が含まれている。確かにこの世にはアートを投資目的で購入し、お金を儲けている人もいる。しかし、著者はアートは投資目的で購入するものではなく、情熱で購入するものであり、それとともに生活を共にするものであると述べている。


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Amazon.com

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2006年05月16日

eBayアート不正疑惑

その作品の販売価格が数百ドルから高くても数千ドルである現代作家にとって、eBayはその作品を売るにはとても都合のよい場所かもしれない。そして、その投資家にとっても、作品に対するリスクとしても魅力的な金額である。しかし、その作品の金額が大きくなるにつれ、コレクターたちもインライン上での取引きで「賭け」にでることには抵抗があるようだ。

オンライン上売買での有名なトラブルとしてその根本的な問題が未だに解決していない、2000年カリフォルニア州在住の弁護士Kenneth Waltonが偽Richard Diebenkornの作品を$135,805で売却した例がある。その手法は、彼がガレージセールで見つけたというRichard Diebenkornの作品を、彼の友人に依頼しeBay上でそのオークション価格を吊り上げていたというもの。結果、そのRichard Diebenkornといわれた作品は、Waltonは偽りのサインを記入したもので本当のDiebenkornの作品ではないことが証明された。この行為によって、Walton氏は多くのメディアとFBIの注目を集める結果となった。

現在、Walton氏はその一連のスキャンダルに上じて「Fake:Forgery, lies & eBay」というタイトルの本を出版し収益を上げている。このような犯罪を元に、出版された本が売れ、そこから収入があるというのはとても悲しい話である。

〜Art News Blog May09より〜
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2006年05月14日

アジアの現代アートが熱い

ニューヨークではアジア・ウイーク(3/28〜3/31)期間中、中国元朝時代の陶器から過去5年以内に制作された現代画などが競売に掛けられ、その売上は高い伸びを記録した。Christie'sやSotheby'sなどのオークションでも、各カテゴリーで強い売上を記録し、春のオープニングとしての成功を治めた。

3/31に新設されたSotheby'sの「Contemporary Art Asia」は前評判で既に人気を集めていた。オークションでは、中国、日本、韓国からの絵画、彫刻、写真、映像、インスタレーションなどの作品が集められ、今後のアジアの現代アートの動向の指標として西洋のバイヤーから大変注目されていた。その結果、Sotheby'sの公式発表によると、当初の予想である$6.8mを大きく上回る$13.22mの売上を記録した。また、その1週間後に香港で開かれたSotheby'sのオークションでも、アジアの現代美術品が素晴らしい売上を示し、アジア、特に中国の現代美術の重要の高さを物語る結果となった。



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2006年04月27日

北京で過去最大規模の検閲

中国の検閲は現代アートというものを全く理解していないが、何が気に入らないかだけは完全に周知している。北京では今月始めから、中国警察と情報省が過去最大の取り締まりをダーシャンツ国際文化保護地区で行っている。政治的問題を扱ったと思われる作品を撤去するようすでに3つのギャラリーに言い渡している。

この取締りの対象作品には、病的に顔が黄色い毛沢東が、血の色に染まった長江で水浴びをしているGao Qiangの油彩や1989年の天安門事件を子供が描くようなタッチで棒状の兵士や戦車が人々を射殺している場面を描いたWu Wenjianのイラスト作品などが含まれている。

ダーシャンツ国際文化保護地区の住人たちは、ダーシャンツが以前兵器工場から世界的にも現代アートの最先端地区へと変貌を遂げたこの3年間にこのようなことはおこらなかったと語っている。

Xindong Chenギャラリーは昨年10月に行われた「Charm and Sttength - 毛沢東と中国現代アーティスト」での展覧会で、この検閲による最初の展覧会閉鎖言い渡された。オーナーであるChen Xindongは「25年間に及ぶ経済改革後、中国がいまだにこの作品を受け入れない状況に驚いた」と話している。また、「彼らは素晴らしい現代画家であり、中国以外の世界中がそれを認めているのに」とも語った。


この検閲の基準が明確ではない。もしこの検閲を分析するならば、私的、公的な問題に関して描くにはほぼ自由だが、公共、政治的問題は検閲にかかるということかもしれない。ダーシャンツのギャラりーでは、ヌードやSEXに関する写真などは問題なく展示しているが、平面に描かれた政治的指導者は検閲官にとって厄介なものでしかないということになる。

中国で外国人として初めて現代アートギャラりーをオープンしたBrian Wallaceは、「ダーシャンツ地区ができる以前は私たちのようなギャラりーは3件しかなく、99%のアーティストはその作品を発表する場がなかった」と語った。彼の仕事は常にこの検閲に影響されてきた。2年前は1989年天安門事件の後、左手の小指を切断しその後、その切断した指を文化革命の理想的な光景として陳列したSheng Qiの個展が閉鎖を命じられた。しかし、この禁止令が人々の興味をかえって集める結果となり、Shengの作品がその後何ヶ月にも渡りギャラりーで最も売れる画家となった。

1990年に彼のギャラリーをはじめてオープンした時と比べると、その雰囲気は向上しており、「10年前は検閲官は何も言わずに作品を取り上げていたが、今では引き剥がす前には丁寧に断りを入れるようになった」とWallance氏は述べた。
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2006年04月23日

イギリス史上最大の盗難!!

今年2月1日に不動産業を営むHarry Hyams宅から盗まれた美術品の総額が約£80mに上り、イギリス史上最大の盗難事件として世間を騒がせている。最近新聞で話題になったケント州 Tonbridgeでセキュリティーデポジットが盗難事件の£53mを上回る金額となっている。

当初の報告ではウィルトシャー州Ramsbury Manorでの損失は£30mと報告されていた。しかし盗難にあった美術品を詳しく調べると、その歴史的価値なども踏まえその金額は£80m近くに上るだろうと予想される。

3月25日には約140点のHyamsの所蔵品が、Ramsburyからや約100マイル離れたBlack Hillの利用されていない地下倉庫から発見された。警察の報告によると、今回発見された作品の中には、Benjamin Vulliamy作によるマントル時計や、バンセンヌのシノワズリー作品、中国漢王朝時代のタンカードなどほとんどは陶磁器だった。

少なくとも絵画、銀製品、時計、気圧計、陶磁器を含む200の芸術品がまだ発見されておらず、その中には1992年にHyamsによって£275,000で購入され、輸出許可の手数料などで話題となったDaniel Delanderの気圧計も含まれている。この品は、イギリス国内の個人購入者が、輸出額と同額で購入できるというRidley Rulesによって最初に購入された作品である。

Myams氏は著名な美の鑑識家としても有名でまた、その貯蔵品の多くは美術館レベルの作品といわれ、窃盗犯にとってはその美術品よりもMyams貯蔵作品の盗難が目的となっているようだ。彼のコレクションはとても細かく文書化されており、盗難作品を売買するのはとても難しい状況と言えるだろう。警察の捜査はまだ進んでおり、Black Hillでの発見が今後の捜査により拍車をかけることが期待されている。

【The Art Newspaperより】
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