2006年05月29日

Gajin Fujita, Pablo Vargas Lugo 〜Los Angeles Country Museum of Art〜

今回で9回目となるLACMAのContemporary Projectsシリーズでは、ラテンアメリカ美術のキュレーターであるIlona Katzweが企画したEast meets West。Gajin FujitaPablo Vargas Lugoの絶妙の組み合わせが話題を呼んでいる。

Gajin Fujitaは日本人を両親に持つイーストロスアンゼルス生まれのアーティスト。一方、Pablo Vargas Lugoはメキシコシティ生まれのアーティストで、彼の作品からは、日本美術に対する深い関心を感じることができる。強調されたラインと色使いがこの2人のアーティストを繋ているが、その作品に込められた思いは全く異なっている。

静かで瞑想的なVagas Lugoは、その優美なタッチで主に彫刻やコンセプチュアルな作品を手がけている。今回の企画では、切った紙で作成したおりがみを思わせる、複雑で抽象的なコラージュに初めて取り組んだ。彼ら2人の描き出す模様や形は、石を髣髴とさせるもので、その模様や形ははロックガーデンを思わせる形を形成する一部となり、また、「音楽」を作り上げる為の五線にちりばめた音符となる。

Fujitaのペイントでは、チカーノのリズムが伝統的な日本的モチーフに生命を吹き込んでいる。駆け出しのころに、グラフティアーティストとして活動してたころ、FujitaはEast coastのワイルドなスタイルとロスアンゼルスのバリオライティングの両方のグラフィックを習得した。そして、その鮮やかで迫力のあるグラフィックと鯉、着物の女性や日本の古典的なイメージを誇張して織り交ぜることで、彼独特の世界を造りあげている。

現在、両アーティストともに型にはまったカテゴリーの中で納められてしまっているが、彼等はそのような枠の中で収まるにはあまりにもスマートで、優れた技術を持ち合わせている。今後は、彼等が今までだれも成し遂げたことがないような賢くて、かっこよく、また魅力的であるこれからの新しい多文化主義を作り出してくれるに違いない。

〜From ARTnews MAY2006 -Peter Frank- 〜


日本的要素を兼ね備えた作品を作り出すPablo Vargas Lugo。ラテン的要素のグラフィックを描き出すGajin Fujita。自身のidentityとは異なる文化内で活動を続けるこの2人の作品を対象的に見比べることができるとは、とても刺激的な展示なのではないでしょうか?Pablo Vargas Lugoの作品を始めてみましたが、とても繊細で洗練された作品で驚きました。日本人として日本文化圏内で暮らしても、このような日本人の心までを表すような色使いと模様を表現することは難しく、また、それでいて西洋的なはっきりとした印象を残すテクニック。素晴らしいですね。



posted by takita at 04:24| Comment(0) | TrackBack(0) | artist | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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